育児中の腱鞘炎を治療するには?理学療法士が腱鞘炎について解説!

育児中の腱鞘炎を治療するには?育休中の生活

子どもが生まれてから、手が痛いことって多くないですか?

育児中の腱鞘炎は多いです。

調べてみると2ヶ月で手首痛を経験する人は40%を越えるとのこと。

腱鞘炎の知識を理学療法士が噛み砕いて解説します。今後痛む人が減りますように。




育児中の腱鞘炎を治療するには?

理学療法士が腱鞘炎について解説!


 




産後2ヶ月は5人に2人が腱鞘炎

育児中の腱鞘炎は手首や指の痛みの症状が出現することが多いです。

こんなデータがあります。

手首痛の経験は妊娠中が6.9%、産後5日が12.2%、2か月が41.2%と増加

手と手首痛の関連要因は、産後5日は初経、分娩方法と妊娠中の痛みの有無であった。
産後2か月は、初経、抱っこでの寝かしつけ、児ののけ反りであった。

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育児に関わる全ての人が腱鞘炎になりうると思います。

実際に自分が腱鞘炎になったのですから。

育児休業中は休んでグータラしている訳ではありません。

育児って大変なんですよ。

育児に関わる方、腱鞘炎の知識をつけておきましょう。

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腱鞘炎とは?メカニズムは?

腱鞘炎(けんしょうえん)は、腱の周囲を覆う腱鞘(けんしょう)の炎症。

Wikipedia

腱鞘炎の問題を解決するには腱鞘炎のメカニズムを理解する必要があります。

腱鞘炎の説明の前にアキレス腱を例に挙げて腱の説明から始めます。

出来るだけ簡単に解説します。

腱とは筋腹と呼ばれる筋肉の本体の端にあるものです。

アキレス腱は下腿三頭筋という筋肉の下端に存在します。

腱鞘

腱鞘というのは字のごとく『腱(けん)の鞘(さや)』という意味。

刀の鞘(さや)のように、腱をパイプのようなもので包んでいます。

この包んでいるパイプが腱鞘というわけです。

腱鞘は腱を固定する働きがあり、筋力を効率よく発揮させています。




腱鞘炎の症状

腱鞘炎は腱鞘に起こる炎症です。

炎症は以下の4つの症状が出ることが知られています。

ケルススの4徴候(炎症の症状)


発赤
熱感
腫脹
疼痛

これらの中でも疼痛により、腱鞘炎を自覚する方が多いです。

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原因

腱と腱鞘がこすり合わされる頻度・強度が大きいことで、腱鞘炎は起こります。

刀の鞘に傷がつかないように、しなければいけません。

育児中の好発部位

育児に関わらず、指先や手首で行う動作の頻度が多いと腱鞘炎になりがちです。

育児中によく行う腱鞘炎になりやすい動作として以下が挙げられます。

  • ミルクの湯冷まし
  • 赤ちゃんの抱っこ
  • 授乳
ちなみに自分もミルクの湯冷ましと抱っこによる腱鞘炎は経験しました。
知識があっても腱鞘炎になってしまうのです。

腱鞘炎は上記に記載したように、同じ部位を過度に使用することで生じます。

上記の例では、

ミルクの湯冷まし:手首、指の筋肉

赤ちゃんの抱っこ:腕、手首の筋肉

授乳:腕、手首、指の筋肉

が腱鞘炎のリスクが高いです。

病院の選択

整形外科を標榜している病院へ受診しましょう。

そのまま理学療法士・作業療法士によるリハビリテーションのオーダーが出るかもしてません。

治療

腱鞘炎の症状にもよりますが、基本的には炎症に対する治療ですので、安静加療となります。

具体的には、その部位を使用しないor使用頻度を下げるために、サポーターやシーネと呼ばれる固定道具で固定します。

しかし、日常生活でよく使っていたから腱鞘炎になったのに、いきなり使用するなというのは酷なものです。

そんな場合は家事代行のサービスを利用してはいかがでしょうか。

核家族が増えている今、家族の協力がない家も増えています。

家事のサポート業者さんも充実していますよ。

下記より利用できますので、よければお問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

また、他の治療として、投薬やアイシングなどが挙げられます。

リハビリ

リハビリテーションとしては

  • 動作指導
  • 自主ストレッチング指導

を行います。

動作指導は腱鞘の炎症を増悪を避けるために、安静にするだけでなく、負担となる動作がないかを確認し、指導します。

自主ストレッチング指導は腱鞘周囲や筋腱移行部のストレッチングをお伝えします。しかし、過度なストレッチは炎症の増悪につながるため、注意が必要です。

腱鞘炎には冷やす?温める?

患者さんによく聞かれます。

温湿布、冷湿布とかややこしいしよく分からないですもんね。

寒冷療法は炎症の中でも熱感がある場合に行います。

疼痛部位やその周辺を触って、温かければ、冷やしましょう。

温熱療法は慢性的な疼痛の場合に行います。

急性痛と呼ばれる、急に出現した痛みに対して温めると炎症を増悪させる可能性があります。

まとめ

腱鞘炎は腱鞘(腱がおさまる鞘(さや)の部分)の炎症で発赤、熱感、腫脹、疼痛の症状が出る。

腱と腱鞘がこすり合わされる頻度・強度が大きいことで、腱鞘炎は起こる。

育児ではミルクの湯冷まし、赤ちゃんの抱っこ、授乳で起こりやすい。

腱鞘炎となった場合、サポーター固定か家族の協力(家事代行サービスの利用)が望ましい。

サポーターは腱鞘炎用のサポーターを利用するといいですね。

テーピング固定の方が安上がりですが、片手で巻くのは困難です。

千円程度で購入できるので、サポータをご利用ください。

 

家事代行サービスの利用も検討してみてはいかがでしょうか。